学んだことで「こうしなきゃ」から「別にいいか」と気持ちが楽になりました

Mothers' Earth Spotlight vol.6

秋山佳那さん

 

三重県出身。染織を学んだり、バックパッカーをしてみたり、青年海外協力隊に参加しバングラデシュで暮らしてみたり、おもろしろそうなことを探して生きています。

結婚後、娘を出産し生後10ヶ月の頃に夫の仕事の関係でシンガポールへ。

現在は、2歳半になる一児の母。シンガポールでたくさんの素敵な出会いがあり、食や暮らしを見直しながら、楽しく子育て奮闘中です。


 

●食に興味をもってこだわり始めたきっかけはなんですか?

 

そもそも小学生の頃から「縄文時代に生まれたかった」と言っていたり、自然な暮らしがしたいと思っていました。

その中でも特に食にこだわり始めたきっかけは、2年間、青年海外協力隊に参加しバングラデシュで過ごしたことだと思います。そこでは日本では感じられない状況、経験できないことを体験しました。日本に帰ってまた元通りの生活には戻ったのですが、「世界平和のためにできることはなんだろう」と考えたときに、まずは自分に身近な家族を幸せにすることが一番大切だと感じ、健康が一番大切だという想いにいたりました。

そこから自然派育児や食について勉強しはじめ、自分なりにできる範囲で取り入れるようになりました。

 

●バングラデシュで過ごした2年間、子育てについて何を感じましたか?

日本のワンオペ育児と異なり、バングラデシュでは大人数で暮らしているのが基本。親戚が周りにいっぱいいてみんなで助け合って、いろんな知識も聞けるしみんなで子育てする昔ながらの光景を見て、いいなと思う面がたくさんありました。日本の戦後みたいな感じでしょうか。村に行くと母乳が基本、オムツは履いていない、お外でおしっこもシャーとする感じ。すっぽんぽんが普通で、究極の自然派はこれなのか、という光景を見ました。バングラデシュ程ではないですが、みんなで助け合って子育てする昭和な感じ、とてもいいなと思いました。

 

●子育てや食について学んだことで、自分の中の変化はありますか?

 

とにかく楽になりました。学ぶことで「これをこうしなきゃ」と思うかなと思っていたら、逆に「別にいいか」と思えたり、気持ちが楽になったことが学んだことの大きな収穫です。

例えば、娘がご飯食べないとき、前の私であれば「食べようよ」と頑なになってしまい険悪な雰囲気になっていたのですが「食べたくなければ今日はいいや」と、私の気持ちが楽になりました。

食についても自宅では基本和食、調味料なども気を付けているというこだわりがある反面、外食ではその場の空気を楽しんで欲しいという思いから固執しすぎないようにしています。おやつも手作りにこだわりすぎず、市販のものも使うこともあります。

 

「自然派育児をしています!」と胸を張って言えるほどは、まだできていない気がしますが、成分をチェックしたり自分で納得できるものをあげるようにしています。

 

 

●学ぶことについてどのような変化があると思いますか?

 

楽になる、幸せになるというイメージですね。家族が幸せになることを常に意識しています。学び始めてから自分自身も楽になって、娘自身の気持ちが変わっているのを感じています。そして、家族が幸せになってほしいから学んでいますが、その家族には自分も含まれています。

自分がまず一番幸せじゃないと周りも幸せにできない、娘のことを思って学びたいと思っているのが一番だけれど、自分の変化もあるといいなという思いで学ばせてもらっています。

 

●佳那さんの子育ての軸、ポリシーはありますか?

 

もともと娘は「自分と違う一人の人間」と思っているので、娘の思いを尊重したいという軸はありました。でも子育てにおいてはそうは言いつつも、自分の都合に合わせて欲しかったり、思い通りにしたいと思ってしまう部分もありました。

学ぶことで、自分がコントロールしたい気持ちが少しずつなくなったように感じます。お互い尊重しあって過ごしていきたいと思っています。

 

●具体的にはどういう場面でそう感じていますか?

 

まずは認めるということを大事にしています。娘が何かやりたいと思っていること、気持ちを認めようと努力しています。もちろん、やらせてあげられないこともあるし、自分のペースに巻き込みたいこともあるけれど、よく娘のことを観察するようになりました。観察するようになって、娘の気持ちがだんだんと分かるようになってきました。

 

●自分自身の気持ちを観察することもあるのでしょうか?

 

はい。例えば嫌なことがあったら、何か嫌なのかをよく考えるように、自分の気持ちを観察するようになりました。そうすることで自分が苦手なことが分かるようになってきました。

 

具体的には、私は時間に縛られることが苦手。子育ても自由がなさすぎるのが嫌になるタイプだと気づきました。ある程度自分のペースで家事もしたいし、そういう自分を認められるようになりましたね。

 

 

●学んだことでの発想の転換や視点の変化はありますか?例えば楽になったことなどあったら教えてください。

 

自分が好きなことをするためらいがなくなってきました。以前は「24時間娘に尽くさないといけないのに、それができない自分が悲しい」と思っていました。でも発想の転換でその考えから解放されストレスがなくなりました。メリハリをつけて娘を関わることができるようになったと感じています。

普段リフレッシュしたい時、娘に「いまママはお茶が飲みたいから座っていい?」と聞くと、意外にすんなり「いいよ」と聞いてくれることに驚きました。

「娘とずっと密に時間を過ごさなくてもいいんだ」と気づいたことで、自分が何をしたいかを考えられるようになりました。

娘が変わったというより、自分のマインドが変わったからそれに応じて娘が変わっているようなイメージでしょうか。

 

●マザーズアースコミュニティに参加したきっかけはなんですか?

もともと「自然派」「食」というキーワードに興味はあったというのが前提ではありますが、主催者の菜穂子さんに出会えたことがマザーズアースコミュニティに参加したきっかけです。何か悩みがあっても「私だけじゃないんだ」「人に話していいんだ」と菜穂子さんに出会えて感じることができました。

色々な人の様々な視点があるコミュニティ、自分の興味のあるポイントを話せる場ということがいいですね。そしてシンガポールならではの話ができること、「どこで〜は買える?」「何がいい?」などを、安心して話せるコミュニティだと思います。

 

●マザーズアースコミュニティについてどんなことを感じていますか?

 

今までも食のことについては、インターネットや本などで勉強していましたが、マザーズアースコミュニティでは、直接顔を合わせてみんなで集まって学ぶことができます。一人で学んでいると不安な点も多かったのが事実なので、皆で学びを深められることにとても魅力を感じています。参加するみんなそれぞれ知識の落とし方も違うけれど、同じような想い、学びたい人たちとつながれたことが、シンガポールでの自分の財産だと思っています。今まで、講座に参加したりする学び方をしてこなかったし、そういう発想がありませんでしたが、ここでそんな学び方もできると気付けたこともうれしいです。

 

 

●とても素敵ですね。佳那さんはどんな母でありたいですか?

 

「母親だからこうしなければならない」という風には、なりたくないと思っています。「母だから」「娘だから」という枠に縛られず、フェアな関係を築きたいです。そう思うと、彼女からも学ばせてもらうことが多いです。

私は、娘から叱ってもらう場面があってもいいなと思っています。私と母の関係も、お互いにはっきりものを伝えられる関係なのですが、私も娘とそういう関係になりたいと思っています。

軸っていうものはっきり言えるものはありませんが、お互い尊重しあってフェアな関係でいたいと、そう思っています。

 

●それではひとりの女性として、人としてどうありたいですか?

 

今後、何をしたいかと向き合い始めているところです。まだ答えは出ていないけれど、母になっても一人の人間、女性でもあるので、自分がこれからどんなことを極めていけるか考えています。

 

生きていく中でその時々で変わってくるとは思うけれど、何かに打ち込んでいたいし、ずっと何かに挑戦したり、視点を変えたり、自分の人生を自分で切り開いて生きていきたいと思っています。

 

●素敵なお話、どうもありがとうございました!