健康とは“自分の夢をかなえられる状態”のこと

Mothers' Earth Spotlight vol.6

内山一恵さん

 

SUNdetox 代表。シンガポールに約4年前に移住し、セラピストとして起業。

シンガポールだけでなく日本、アメリカなど国を超えて予約がはいり、世界中を出張するセラピストとして活躍。

現在リャンコート内にサロンを構え、数ヶ月先まで予約のとれない人気セラピストとして、これまで、述べ8000人のお客様の身体と向き合い「身体を治す」ことだけではなく「自分の身体と向き合うことのサポート」もしてきました。


 

● 一恵さんは健康に気を使っているとのことですが、食や体について学ぶことになったきっかけは何だったのですか?

 

10年前に生理が半年間止まったことがきっかけでした。セラピストになる前から体調は崩しがちで、顔中に吹き出物ができて、誰にも会いたくない日が続き、皮膚科や婦人科など常に病院通いばかりでした。

セラピストとして、昼間はサロン、夜は出張という過酷な働き方でがむしゃらに仕事をしていた当時、自分の声を聞かずに働いたことで、段々体調が崩れてきました。当時の私は、体調が悪くなったら病院へ行き、薬をもらって治すというのが当たり前でした。病院で処方されたホルモン剤を摂り始めたら増々症状が酷くなり、どうしたらいいか悩んでいた時に、自然の力で直せることを知りました。まずは何も考えずに、すがる思いでサプリメントを摂っていたら生理が戻ってきたのです。それが食を見直そうと思ったきっかけです。

 

● 学んだ前後で何か変化はありましたか?

 

最初は、周りからのアドバイスをいただいたことがきっかけで行動し始めましたが、アドバイスを受け取っていた頃の私は、まるで自転車の補助輪をつけて進んでいたかのようでした。

それが、自分の声を聞きながら選択し行動し始めたら、自分の人生は私自身のチョイスで選んでいけるものなのだと思えるようになりました。主体的に行動するようになって、より大きなプラスの変化を感じるようになり、補助輪が取れて自ら動けるようになったことで視野も世界が広がりました。

主体的に学び、自分の声を聞き、食を変えたことをきっかけに自分の意見や欲求に素直に行動できるようになりました。

最初は理想論だと思っていましたが、自分がやれば自分の身体がついてくるように感じます。そして、動けば動く程、加速して、悩むことがなくなりました。自分が食べたいものは食べ、やりたいことはまずやってみる。

私の意識が変化したので、食、栄養、健康においても私自身への言葉がけが変わってきました。そのお陰で体も軽くなったことから、自分への言葉がけも健康の一つだと今は感じています。健康というのは重みがあり、幅を広くしますね。

食や栄養に限らず、まず自発的に動いて経験を積むことが、自分の人生を主体的に選んで生きるという人生だと思います。それが、自分への最良の方法だという考え方に変わってきました。

 

 

● 一恵さんにとって健康とはどんなイメージですか?

 

自分の夢をかなえられる状態が健康であるということだと思います。

これは、当たり前のように感じて、実は当たり前ではないことです。体調が悪いのはきっかけにすぎませんが、知識を学んだからと言ってストイックになる必要もなく、実現できるプロセスが増えると、自分にもできるという自信が出てきます。

体が整うと発言も変わり、周りとの関係作りや関係性も変わります。そして、全てが繋がって回り始めてくるのです。それを体現している人たちは自分のやりたいことを叶えられている気がします。

食を学ぶと、見る方向も変わってきます。幸せな選択をし始めるし、満たされる視野が広がります。こうやりたい、あれがしたい、という発想が増えました。

学ぼうと思ってそうしてきたわけではありませんが、生理が来ない不安や体調不良が原因で、生活に対する自信をなくしていたので、あの頃にはもう戻りたくありません。

 

● 食を学んだことで自分が女性として、また人として変化があったことはありますか?

 

「心を込めて作った手作りのものやオーガニック」も「カップラーメン」も、食への1つの考え方であり、国が違うようなイメージで捉えています。 

仕事、食、周りが変わって、私の人生の方向性が180度変わりました。以前は、野菜なしのお弁当であっても口に入れてお腹が満足すればいい、と思う時もありました。マクドナルドのパイなどを食べていた頃もありましたが、今は食べません。今は自分の声が聞けている状態です。

自分が何を欲している時にどんな気分なのか確認するようになりました。

「自分の今の発言はどうだろう?」ということも意識しています。ネガティブだと感じたら「塩分摂りすぎている?」と意識的に自分に問うことが自然にできるようになりました。「野菜ばかりだからたまにはお肉も食べようか?」と自分の声を聞けるようになりました。与えられて食べるという事から自分で食べたいと思うものを選ぶようになりました。

自分を大切にするという違いはあるものの、自分に問う回数が増えました。それは健康とは「自分に問う」ということだからです。野菜を食べるにしても、「自分は今こういう気分だから温野菜の方がいいかな?」と忙しい中でも自分に聞くことができるようなりました。食を見直すということは自分と会話をするということだと思います。

 

● テレビやまわりの流行りなどの情報に流されず、自分の声を聞くようにということですか?

 

私は周りの流行りは聞きません。こうしないといけないというのはないと思います。自分がそれを選びたいなら選んだらいいのです。自分が選んだことに言い訳、文句はつけるべきではなく、「人と自分は違う」という人との違いを受け入れることも健康だと思います。聞かれたら意見はしますが、誰かに対して批判をするべきではないと思っています。他の人の選択に意見をするのは健康ではないと思います。みんな何かの理由があってそうなったのだと思うので、ジャッジはするべきではないと思います。

 

 

● 心が健康、全てにジャッジをしないのは、一恵さんらしいですね。

 

一番は世間や社会がどうであろうと、自分が自分の応援をしていることだと思います。何か良くないことが自分に起きて、自分を否定したり、自分に対する言葉がけが悲しかったとしても、大切なのはその自分が感じている悲しい状態をとことん感じきること。それと同時に、自己否定を感じるなら、できないことよりできていることにフォーカスしていくことも大切です。そうしないと、例え良いものを食べても、そのエネルギーが流れてしまうと思います。それはもったいないですよね。

● 今のセラピストのお仕事と食は関係がありますか?

 

関係あると思います。体の細胞、筋肉、骨は何からできていますか?そこにはもちろん心の在り方も関わってきます。私のセラピストのお仕事は車検のように体を確認をする仕事だと思っています。施術をしていて私自身がお客さまの食生活などについて、感じることもあります。でも、基本的に私からは何も言いません。

お客さまに聞かれたら、感じたことはお伝えしますが、食事のことや生活のことなどは話すことはしません。でも、いずれお客さま自身が食に対して気づきを得る時が出てくると思っています。定期的にメンテナンスをされるお客さまや気づきがあったお客さまは、今後の体へのプランを考え始めます。変化を感じると人は自発的に考え始めます。

 

セラピーはお手入れに過ぎません。36524時間のメンテナンスは個々の軸になります。コーヒーを絶ち、その代わり水飲むようになったお客さまや、1ヵ月で状態が良くなるお客さまもいらっしゃいます。

そういうお客さまに何か食の話を深くしたり、更なるアドバイスもすることもありますが、それはメインではありません。言葉がけを変えたら、ご主人様との仲が深まったという方もいらっしゃいます。

食はきっかけにすぎません。食という漢字は人に良いと書きます。その成り立ちを知って、食は大事なんだと更に腑に落ちました。

 

 

● 人生で一番大事にしていることは何ですか?

 

口癖です。食もですが、口癖も選べます。自分の発する言葉で、エネルギーも環境も変わります。言葉を発すること、入ってくるものは食、出ていくのは口、言葉。良いものは還元するので口癖を大事に思っています。循環すると良いものも還ってきます。それが口癖です。

シンガポールに来ることができたのも、口癖からだと思っています。私が実際にどんな言葉をよく使うかをまわりに聞いたこともあります。そして、自分でも意識しています。口癖が変わると叶えられることも増えていくと思います。

 

● よく言う口癖はありますか?

 

シンガポール来た当時は誰も知り合いがいなかったので、最初の頃の口癖は「なんとかなる」でしたが、少し変わってきました。今は、「偉い、大好きだよ」と寝る前に自分自身に声かけるようにしています。自分の中でこの言葉を浴びると、どんな時も前に進める気がしています。

「癖」というワードは悪いようなイメージがありますが、自分の望む通りにすればプラスに変えられると思っています。姿勢などの癖も望み通りに変えてきました。また、「分からない」という言葉は使いたくなくて、どう言い換えようかと考えています。口に入れるもの、外に出すもの、どちらも大切にと思っています。ですので口癖はとても大事なものです。

 

● 日本とシンガポールでの周りの変化、関係性の変化はありましたか?

 

まず、お付き合いする人が変わりました。自分が変わったから居心地が変わったのだと思います。自分で選んでいるつもりはありません。居心地の良さを優先するようになったので、関係は変わってきました。

また、周りの意見に流されなくなり、気にならなくなりました。今の自分に関わっている人は、お互いにストレスがなく心地が良いです。せっかく生きているのなら気を遣っているより、せっかく食で取り入れている良いものを、良い方のエネルギーを使っていきたいと思っています。良いものを食べても違うことにエネルギーが奪われてしまったら変に疲れてしまう気がします。昔の人たちがやってきたことを見直しているのかもしれません。できれば子供たちがそれを知って生きやすくすることが、世界全体が良くなる方法だと思っていますので、そのイメージを持ちながらこれからも進んでいこうと思っています。

 

● 一恵さん、ありがとうございました!